コルンゴルト :ピアノ・ソナタ 第1番 ニ短調
Korngold, Erich Wolfgang:Sonate Nr.1 für Klavier allein d-moll
執筆者 : 中村 伸子 (402文字)
コルンゴルトが1909年に12歳で完成した最初のピアノ・ソナタ。作品番号が付けられておらず習作としての性格が強いが、1910年にウニヴェルザール社から出版され、同年8月にザルツブルク音楽祭で第3楽章のみ本人により初演された。これに先立ち、1909年には私費印刷された楽譜が音楽関係者らに送付されている(《ドン・キホーテ》の項参照)。 全3楽章ともピアニスティックというよりも、まるで管弦楽曲の草稿であるかの如く交響的な書法で書かれている。第1楽章はニ短調の悲劇的な楽曲。第2楽章は、ニ長調の軽快な主部と、数小節ごとに表情を変えるトリオで構成される。第3楽章のパッサカリアは、アレクサンダー・ツェムリンスキーによる7小節のレッスン課題をもとに第20変奏まで作曲された。父ユリウス・コルンゴルトの回想によれば、このパッサカリアをピアノ・ソナタの終楽章とする案はグスタフ・マーラーの助言によるものだったという。
第1楽章
総演奏時間:6分30秒
動画1
解説0
楽譜0
編曲0
第2楽章
総演奏時間:4分30秒
動画0
第3楽章
総演奏時間:5分00秒
ピアノ・ソナタ 第1番 ニ短調 第1楽章
検索