1904年に作曲された。以下の4つの小曲から成る。
1.ロ短調/b-moll:執拗に繰り返される右手の下降音型にはじまる。低音から高音に向けて、左手がオクターブで激情的に旋律を奏で、音楽を高めていく。45秒程度の小曲。
2. ロ短調/b-moll:トッカータ風。左手のうねるような動きが単音からオクターブに変化し、厚みを増していく。その上で旋律は音を連打によって強調させながら徐々に上昇する。演奏所要時間は40秒程度。
3. ニ短調/d-moll:繰り返し下降する3連音の伴奏にのせて、鬱々とした雰囲気で旋律が奏でられていく。転調を繰り返すその作風はスクリャービンを思わせる。最後のニ長調でのしめくくりが印象的である。演奏所要時間は約3分。
4. 交響詩《海》のエピソソード/Episode from the symphonic poem THE SEA:前曲の陰鬱な雰囲気をぬけて、ほっと一息つけるような一曲。
1907年の交響曲作品《海》の主題による。わずか6小節、演奏時間約50秒の小曲。