作品概要
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:種々の作品
総演奏時間:4分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
解説 (1)
楽曲解説 : 太田 郁
(595 文字)
更新日:2018年3月28日
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楽曲解説 : 太田 郁 (595 文字)
1916年3月8日作曲の舞踊詩。《音の流れ》の第6曲。初演は作曲と同年の11月11日に、「山田耕作(原文ママ)氏ピアノ小品発表音楽会」において作曲者自身のピアノ演奏により初演された。初演時に、山田のドイツ留学を支援した岩崎小弥太男爵に献呈されている。のちの1926年にオーケストレーションされた。
舞踊詩とは山田が新しく開拓した舞踊と音楽が一体となったジャンルであり、ドイツ留学後の1910年代に集中して作曲されている。《青い焔》は人間生活における懊悩を描いた象徴詩をもとに、舞踊と音楽のために作曲された。山田は《青い焔》について、舞台上の青い焔を挟んだ一対の男女の運動により具体化され同時に象徴化させられると述べている。この作品では、この世の懊悩、男女の情念、そして死と魂の浄化が特に鮮明に描かれていると言われる(後藤暢子『山田耕筰―作るのではなく生む』2015)。
山田は1918~19年にアメリカに滞在したが、《青い焔》はその滞在中の1918年4月7日に、伊藤道郎と作曲者のピアノによってニューヨークのクリニッジ・ヴィレッジ劇場で上演された。1922年11月19日には、石井漠の渡欧を記念した公演会において日本で舞台初演された。石井はもともと帝国劇場の洋劇部に所属していたが、山田との出会いからジャック=ダルクローズの教則本に従ってリトミックを習得し、舞踊の世界に入った人物である。
楽章等 (10)
The Blue Flame ; Aoi Honō [青い焔]. Grave
総演奏時間:5分00秒
ステップレベル:発展2,発展3,発展4,発展5