ダマーズ, ジャン=ミシェル :ピアノのためのソナチネ
Damase, Jean-Michel:Sonatine pour piano
総説 : 平野 貴俊 (470文字)
3楽章からなる作品。演奏時間は全体で約7分半。急速な走句、伸びやかな旋律、流暢で連綿と続く音型など、ダマーズのピアノ曲特有の魅力的な要素は健在だが、全体を通して簡素なテクスチュア、旋律と伴奏の明確な区別を特徴とする。
第1楽章 モデラート 左手の刻みの上で、右手が冒頭の旋律をさまざまに変化させながら提示する。拍子は3、4、および5(2と3の組み合わせ)の間を自由に行き来するが、伴奏の音型が安定しているため、拍の交替はそれほど目立たない。
第2楽章 アンダンテ 両手がともに四分音符の和音を淡々と奏する。そのリズムはまったくぶれることがない。ゆったりとした動きの旋律線は、詞を付ければそのまま歌になりそうなほど歌謡的である。アタッカで第3楽章へ続く。
第3楽章 アレグロ 第1楽章により忙しない動きと、やや乾いた性格を加えたような楽章。狭い音程と広い音程を組み合わせた、カクカクとした動きをもつ右手の旋律で始まり、調性の即興的な変転を経て、最後は旋律が高らかに歌われる。終結の仕方が《ピアノ・ソナタ》(1953)第1楽章のそれに似ている。
第1楽章
総演奏時間:3分20秒
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第2楽章
総演奏時間:1分10秒
第3楽章
総演奏時間:2分50秒
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