作品概要
解説 (3)
解説 : 髙松 佑介
(248 文字)
更新日:2020年9月18日
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解説 : 髙松 佑介 (248 文字)
イ長調、4/4拍子。
明るく愛らしい曲調をもち、フーガ的な書法で書かれている。冒頭では中声部が休止し、上声部が主題、下声部が対位主題を奏でる。この対位主題は、様々に変奏されて主題と組み合わされることになる。主題は、2小節目冒頭で属音上の保続音を含んでいる。この動機が単独で繰り返し用いられることで、低声部が比較的長い保続音として機能する(例えば第9小節~)。
曲全体は2部分に分けられるが、その後半部(第15小節~)では、完全な主題が3回しか現れず、もっぱら主題に含まれる材料の展開に充てられている。
楽曲分析図 : 林川 崇
(35 文字)
更新日:2018年3月15日
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楽曲分析図 : 林川 崇 (35 文字)
譜例提供: ベーレンライター(Bärenreiter Verlag)
演奏のヒント : 大井 和郎
(1533 文字)
更新日:2018年3月12日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (1533 文字)
シンフォニア 第12番 イ長調 高貴な楽しさとでも表現出来るでしょうか?明るく、楽しい、気品に満ちたシンフォニアですね。このシンフォニアのテンポがある程度快速であるべき理由は左手のバスの動きにあります。9-12小節間と、20-23小節間の左手バスの動きをご覧ください。ペダルポイント(オルガンポイントとも言う。1つの音をリピートまたはサステインしながらその上を和音が変化する状況のこと)を使いながら16分音符でシークエンスが下行しています。 この16分音符の形は人を落ち着いた状態にはさせないことがわかります。とても楽しい状態であったり不安定な状態ですね。しかしながら、この16分音符、フーガの秩序を守らなければならないにも関わらず、このパターンは左手バスのみに存在し、アルトやソプラノには存在していないことがわかります。それではこの素材はいったいどこから来たのかというと、主題の一部である2小節目1-2拍目のソプラノから抜粋されていることが解ります。 バッハはこの部分だけを抜粋し、長いシークエンスを作り上げているのです。それが結果的に通奏低音に近いようなバスの動きになっているのですね。結果、この左手の16分音符を弾いたとき、重たくならず、音楽が前向きに進むようなテンポ設定が望ましく感じます。 そして曲の性格上、1-4小節間のバスの動きを見たとき、決して重たくならないアーティキュレーション、つまりは、スタッカートの8分音符が欲しいところです。休符を伴う8分音符はスタッカートにするなり、ある程度短く切ってしまって構わないと思います。 その上で、このシンフォニア独自の注意点があります。それはペダルです。ポリフォニーの秩序を守るため、繋げなければならない声部を繋ぐには、どうしてもペダルが必要になります。それらの場所を見ながら解説をしていきます。まず、9小節目3拍目より、15小節目1拍目までの右手を演奏してみましょう。筆者はヘンレー版を見ています。指番号通りに従えば、辛うじて9小節目3拍目より、13小節目3拍目までは指で繋ぐことが出来るかも知れません。しかしながら、それが困難な場合、ペダルを一瞬だけ用いて、切れる声部を繋ぐことが出来ます。ペダルを入れる場所は、各小節の4拍目から次の小節の1拍目までと、各小節の2拍目から3拍目に移るときの2箇所が各小節で必要になります。つまりは、右手の2分音符を入れ替える瞬間に切れますので、そこにペダルを一瞬用います。 仮にこれらのソプラノとアルトがペダルを使わず、指のみでつながったとしましょう。それにしても13小節目3拍目より15小節目1拍目までのアルトをご覧ください。Fis E Dis Fis Eis Fis を繋ぐには指だけではどうしても無理です。ここも、右手の16分が濁りすぎない程度にペダルを用いてアルトを繋ぎます。 同じような場所は、18小節目3拍目より20小節目1拍目まで。21小節目より25小節目まで。それぞれペダルを用います。24小節目、アルトGis Gis Fis Fis E E も切れないように繋ぎます。 次のペダルは例外ですが、27小節目1拍目、バスのAを1拍分伸ばすには、ペダルを持ちいらなければなりません。アルトが高く跳躍するからです。 その他、左右の手の入れ替えを説明します。4小節目2拍目、表拍のDisとAは右手で取り、表拍バスののHと裏拍アルトの1個目のHは左手5の指で、5-5と採ります。8分音符のアルトのHは右手で取ります。 同小節3-4拍間のアルトは次の小節Cisまで左手で取ります。 8小節目、2拍目より次の小節1拍目までのアルトは左手で取ります。
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