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ヘンデル :組曲 クーラント HWV445

Händel, Georg Friedrich:Suite Courante HWV445

作品概要

楽曲ID:30366
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:クーラント
総演奏時間:3分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (513文字)

更新日:2024年9月16日
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このクーラントの面白さは、上声部2声の駆け引きです。バスはほぼ独立していて、誰が聴いてもバスの位置は判りますが、ソプラノとアルトは常にかなり近い位置に書かれており、混同され、よって声部の独立が望まれます。

ハープシコードなどで演奏すれば、上声部2声の弾き分けはほぼ不可能と思いますが、ピアノではそれが可能になります。ヘンデルは上声部2声が同じ声部として聞こえてくることを承知で書いたものと想像出来ますが、現代のピアノでは弾き分けができます。

まず奏者はソプラノのラインのみを弾いてみて下さい。例えば24小節目からは特に、1拍目の表拍に休符が来る小節が多くなりますね。ソプラノが強拍の位置で休符になるところでは特に気をつけ、アルトの音量を可能な限り落としてください。例えば25小節目1拍目、アルトのEsは、前の小節のFGDの次の音として考えます。和声進行はV からI ですので、Esは解決音となり、前の小節のDよりも弱く弾くようにします。

このような声部の独立は困難な作業になり、時に楽譜に書かれているとおりに聴かせることは難しいかも知れませんが、このように書かれている以上、作曲家の意向に可能な限り沿うように演奏することが大事です。

執筆者: 大井 和郎
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