ヘンデル :組曲(クラヴサン組曲第2集から) アレグロ HWV 436
Händel, Georg Friedrich:Suite Allegro HWV 436
演奏のヒント : 大井 和郎 (410文字)
速い3拍子の楽章です。この中で、ハーモニックシークエンスを鑑みずに存在する調は、d-moll、F-dur、g-moll、の3つの調で、この順番で転調し、最後にd-mollが戻ってきます。奏者は各調に適切な音量と音質を与え、セクション毎の雰囲気が異なるようにしてください。例えば、このアレグロの最高音は、13小節目1拍目の右手Dですが、ここは既にF-durに転調している箇所で、d-mollの平行調であるF-durは、d-mollに比べて柔らかく、ソフトな調
と判断した場合、このDは、柔らかく、優しく演奏した方が辻褄が合います。
9~11小節間や38~40小節間のような上行形シークエンスはクレシェンドをかけることで上手くいきます。25~28小節間のように、2小節単位で2回同じ事が繰り返される場合(厳密には26小節目と28小節目の音は違いますが)、同じ音量で弾くのでは無く、どちらかを大きく、どちらかを小さくしてください。
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