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モーツァルト : ピアノ・ソナタ 第1番 第2楽章 K.279 K6.189d

Mozart, Wolfgang Amadeus : Sonate für Klavier Nr.1  Mov.2 Andante

作品概要

楽曲ID: 30475
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:7分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

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楽譜情報:9件
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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (603 文字)

更新日:2025年7月21日
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3連符が主体の第2楽章です。左手の伴奏部分はほぼ3連符で埋められている中で、4小節目3拍目の右手が、8分音符で書かれ、3連符の中に割って入ってくるような書法から、夢の中のような幻想的なアリアと考えます。どのようなシーンであるか、具体的には述べることは出来ませんが、例えば、本来、4小節目はカデンツ(終止)の部分とすることが自然な流れなのです。ところが、2小節間の1〜2拍間のメロディーライン、B B が、再び4小節目に現れます。これは、しつこく同じ事を述べていると考えます。それは、人に強請る(ねだる)事かも知れませんし、愛情表現の強調かもしれませんし、納得させようとしている所かも知れません。しかし、これが2〜3小節間、3〜4小節間、と2回繰り返される事で、強い表現と考えます。

そしてこの素材は、Aセクションが戻ってくるところで更に強くなり、44〜47小節間に3回もB Bが出てきます。決して「大きな音で弾け」という事ではないのですが、そのような、特別な気持ちになって弾いてみてください。

緩やかで、幻想的なアリアなのですが、フォルテマーキングが書いてある部分で、オクターブが出てきたときは、あまり強くしすぎないように注意して下さい。それと、21小節目の様な、左手のオクターブは、切れてもいけませんし、ペダルで濁ってしまってもいけません。ペダルを細かく踏み変え、切れないように、濁らないように弾いて下さい。

執筆者: 大井 和郎

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