モーツァルト : ピアノ・ソナタ 第10番 第3楽章 K.330 K6.300h
Mozart, Wolfgang Amadeus : Sonate für Klavier Nr.10 Mov.3 Allegretto
作品概要
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:3分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:応用7 発展1 発展2 発展3 発展4 発展5 展開1 展開2 展開3
楽譜情報:11件解説 (2)
解説 : 岡田 安樹浩
(274 文字)
更新日:2019年6月19日
[開く]
解説 : 岡田 安樹浩 (274 文字)
第3楽章 ハ長調 ソナタ形式
8分音符を基調とした軽快な主要主題は、16分音符の分散和音伴奏による確保を経て、16部3連音符のパッセージへと発展する。移行部(第21小節~)の後、副次主題(第33小節~)があらわれる。
後半部分(第69小節~)の冒頭を開始する動機は、おそらく副次主題後半部分の同音連打の音型(第59小節)の拡大形であろう。こうした何気ない部分の素材を発展させる点は、モーツァルト独特のものといえるかもしれない。すぐに主要主題の主調再現(第96小節~)をむかえ、副次主題の主調再現(第132小節~)を経てコーダ(第160小節~)へと至る。
演奏のヒント : 大井 和郎
(879 文字)
更新日:2025年7月21日
[開く]
演奏のヒント : 大井 和郎 (879 文字)
とても活気がある第3楽章です。これも、重たくならないような工夫が必要ですので、アーティキュレーションに注意します。問題は左手のパッセージなのですが、基本的に、スタッカートで短く弾いて良いと思います。筆者の観ている版は、5〜6小節間、左手にレガートがかかっていますが、皆様の版も同じでしょうか?このように、レガートがかけられているパッセージはレガートで、またはペダルを用いても良いのですが、そうでは無い部分、例えば、1〜4小節間の左手、9〜12小節間の左手等は、短く切ってしまって構いません。そのほうが重たくならずに済みます。
版にもよるのかも知れませんが、レガートのかかっているところはレガートで、かかっていないところはレガートでもスタッカートでもどちらでも構いません。聴いていて、重たい感じがしなければ良いです。
ところで、この第3楽章、難所があります。まず39〜41小節間です。後半同じものが出てきますので、ここを例に取ります。39小節目を抜粋します。39小節目の2拍目右手のトリルですが、2つの方法があります。簡単な方法は、EFisEFIs G G G と弾く方法です。難しい方法は、EFisEDEFis G G G になります。どちらでも良いのですが、可能であれば、難しい方でも弾いてみて下さい。この場合、EFisE 3つを左のGに合わせ、次のDEFisを左のEに合わせると考えますと、3連符になりますが、ある程度の速度で進んでいるとき、この3連符で考えるやり方はほぼ不可能に等しいです。速すぎて弾けないからです。
そこで、EFisEDEFisG と、7つの音符を、左手16分音符3つに振り分けます。この場合どうしても最後のGは、左手のGとピッタリ一致できません。多少の遅れが生じます。しかしながら、最後のG が 左手のEと合えば、変に聴こえる事はありません。試してみてください。
ピティナ&提携チャンネル動画(7件)
楽譜
楽譜一覧 (11)

(株)全音楽譜出版社

(株)全音楽譜出版社

(株)全音楽譜出版社

(株)全音楽譜出版社

(株)音楽之友社

(株)全音楽譜出版社

(株)ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

(株)共同音楽出版社