close

モーツァルト : ピアノ・ソナタ 第8(9)番 第2楽章 K.311 K6.284c

Mozart, Wolfgang Amadeus : Sonate für Klavier Nr.8 Mov.2 Andante con espressione

作品概要

楽曲ID: 30508
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:5分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展4 発展5 展開1 展開2 展開3

楽譜情報:9件
  • クリックして画像を開く
  • tab

解説 (2)

解説 : 岡田 安樹浩 (219 文字)

更新日:2019年3月5日
[開く]

第2楽章 ト長調 4分の2拍子

冒頭の主題11小節が反復記号によって繰り返されるが、全体はK.309と同じく、エピソード主題をもつ変奏曲の形を取っているが、その変奏はとても控え目なものとなっている。属調のエピソード(第19小節~)、冒頭主題の回帰(第39小節)の後、エピソード主題が主調(第53小節~)であらわれる。第75小節でふたたび冒頭主題が回帰し、装飾的な変奏、旋律のオクターヴ化と伴奏の音域拡大による充実した響きの中で楽章を閉じる。

執筆者: 岡田 安樹浩

演奏のヒント : 大井 和郎 (543 文字)

更新日:2025年7月21日
[開く]

この第2楽章はアリアと考えます。この第2楽章は、硬く、メトロノームをかけているような音楽にきこえやすい楽章です。故に、少なくとも、歌の部分に関しては、テンポを少し崩し、ロマン派の曲に近づけた方が良いです(あくまで筆者の個人的な意見になります)。仮にですが、1724小節間を、ショパンなどのロマン派の作曲家が書いたと仮定し、試しに思いっきりルバートをかけ、ペダルをたっぷりと使って弾いてみて下さい。どの位崩すかは程度の問題になりますが、基本的にはそのようなアイデアとお考え下さい。

時にオーケストラが入り込みます。1416小節間や、2931小節間、のようなところです。このような場所は、ルバートをかけたりしないで、正確なタイミングで弾いて下さい。

この楽章は、ヴァリエーションになります。39小節目より、1小節目と同じフレーズが、異なった装飾音等で繰り返されます。

この楽章も、フォルテマーキングを鵜呑みにせず、あまり大きなフォルテを出し過ぎないように、弦楽器の編成が出している、艶のあるフォルテとお考え下さい。

執筆者: 大井 和郎

参考動画&オーディション入選(1件)

島田瑚子:第8回(2023年度)ソナタコンクール入賞者動画