カバレフスキーは三曲のピアノソナタをのこしている
1928年、音楽院に在学中の時にかかれた《ピアノソナタ第1番》は、あまり知られていないが、1945年に作曲された《ピアノソナタ第2番》と1946年に作曲された《ピアノソナタ第3番》は、演奏される機会が多い。
《ピアノソナタ第2番》が作曲された1945年は、祖国ソ連が第2次世界大戦で勝利をおさめた年でもあり、カバレフスキーの勝利の喜びや、祖国への愛情が感じられる。技巧的にも非常に充実した作品である。
全3楽章から成る。
第1楽章:アレグロ・モデラート
「陽気に、祭りのように」大戦勝利への喜びを感じさせるような華やかな曲
第2楽章:アンダンテ・ソステヌート
戦死者への追悼の念がこめられている
第3楽章:プレスト・アッサイ
民謡風なエピソードをもつ。ロンド形式による。