ハイドン : ソナタ 第34番 第1楽章 Hob.XVI:33 op.41-1
Haydn, Franz Joseph : Sonate für Klavier Nr.34 Mov.1 Allegro
作品概要
解説 (2)
解説 : 稲田 小絵子
(93 文字)
更新日:2020年2月9日
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解説 : 稲田 小絵子 (93 文字)
アレグロ、ニ長調、2/4拍子。ソナタ形式。
明るく気楽に紡がれてゆく楽章。第1主題および第2主題冒頭に現れる装飾のような三十二分音符の上行アルペジオは特徴的だが、展開的な動きはあまりない。
演奏のヒント : 大井 和郎
(731 文字)
更新日:2025年1月26日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (731 文字)
楽しい第1楽章です。ハイドンの遊び心も出ています。アレグロで2/4拍子ですので、相当速いテンポと思ってしまいがちなのですが、この第1楽章に出てくる32分音符や、ターンなどの装飾音がはっきりと聴こえるテンポに設定し、あまり速くなりすぎないように注意します。
この1楽章の演奏のヒントとしては、細かい音符の扱い方にあります。例えば冒頭、アーフタクトでは、4つの32分音符があり、筆者の楽譜にはレガートがかかっています。このような4つの32分音符はこの曲の特徴で、あっちこっちに出てきます。注意点としては:
1 4つの音をマルカートで弾き、4つはっきりと聴こえる事を確認する。
2 残響の多いホールによってはこの4つが塊として聞こえてしまうので、レガートがかけてあっても、多少、ドライに、マルカート、ノンレガートで演奏する。
この4つの音に対して、一気に弾いてしまいたい気持ちはわかるのですが、流してしまうとムラが出来たり、粒がそろわなかったり、塊になってしまったりと言う事が起こります。多少全体のテンポが遅くても、この4つの32分音符は、4つクリアーに聴かせて下さい。
同様に19~21小節間の右手に出てくるターンも同じです。
その他注意点:
13小節目のようなパターンも頻繁に出てきます。ヴァイオリンのボーイングをイメージして、ペアの音符の2つ目の音符は力を入れず、軽く、短く切るようにします。くれぐれも2つ目の音に力を入れないように。
18~21小節間のように、右手と左手が近い位置にいるとき、右手が左手に消されがちになります。左手は、ドライに、軽く、ppで弾いて下さい。
53小節目、Adagioと言っても、2拍子を忘れないように。ここはあまり遅くなりすぎないように注意します。
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