ヒナステラ :12のアメリカ風前奏曲 ビダーラ Op.12-4
Ginastera, Alberto:12 Preludios americanos "Vidala" Op.12-4
解説 : 川端 美都子 (246文字)
ビダーラとは、カハcajaやボンボbomboという太鼓のリズムに乗せて歌う、アルゼンチン北西部を代表するメランコリックな民謡である。慣例的には1拍目と3拍目で太鼓が鳴らされ、旋律は3度の音程を保ったまま2声で歌われることが多い。この演奏実践を模倣するかのように、ヒナステラ版ビダーラにおいても、左手の低音がオクターブで1拍目と3拍目に鳴らされ、右手の旋律では3度の音程が強調されている。また、後半の左手に見られるラメントバスのような半音階の下行からも、ビダーラの物悲しい雰囲気が伝わってくる。
12のアメリカ風前奏曲より 4. ビダーラ
12のアメリカ風前奏曲 ビダーラ
検索