close
ホーム > マクダウェル > 12の練習曲 > タランテラ風に(タランテラ)

マクダウェル : 12の練習曲 タランテラ風に(タランテラ) Op.39-2

MacDowell, Edward Alexander : Zwölf Etüden Alla tarantella Op.39-2

作品概要

楽曲ID: 34633
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:練習曲
総演奏時間:1分00秒
著作権:パブリック・ドメイン
ピティナ・コンペ課題曲2025:C級

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用5 応用6 応用7 発展1

楽譜情報:4件

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (670 文字)

更新日:2025年7月21日
[開く]

ロマン派の作曲家ではこの作曲家に限らず、タランテラは多く書かれていて、ポピュラーなタイトルではありますが、議論するべき事はあります。ロマン派の曲は、古典や近代とは異なり、テンポに関して自由であり、ルバートを使う奏法が多くあります。ルバートを使わなければ、無味乾燥的な硬い曲となってしまい、ロマン派の曲にはルバートは必須要素ですが、このタランテラに関しては考えなければなりません。

ここからは筆者独自の考え方にはなりますが、筆者はタランテラという曲は拍が重要と考えます。2拍子を感じて演奏すること、聴く側も2拍子を感じて聴くことが重要で、それが曲の楽しさ、面白さだったりします。ピアノ曲に限らなくて良いので、他の作曲家が書いた、例えばリスト、ブルグミューラー、ブラームス等のタランテラの演奏を是非聴いて欲しいです。それらプロの演奏するタランテラは、拍が認識され、テンポが崩れること無く、淡々と演奏されている演奏が多いと思います。

しかしこの拍が崩れ、テンポが崩れたらどうなってしまうのでしょうか?聴く側は完全に拍を失い、2拍子をカウントできなくなり、支離滅裂な演奏となってしまいます。タランテラは決してテンポを崩さず、常に拍を認識して最初から最後まで1つのテンポで弾いて下さい。

この曲では、特に、最後5小節の拍やテンポが乱れやすいので、最後の最後までカウントを忘れずに。

執筆者: 大井 和郎