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ギロック :こどものためのアルバム 悲しいワルツ

Gillock, William:Album for chirdren Valse triste

作品概要

楽曲ID:45147
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ワルツ
総演奏時間:1分30秒
著作権:保護期間中

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:基礎5 応用1 応用2 応用3

楽譜情報:3件

解説 (2)

演奏のヒント : 杉浦 菜々子 (639文字)

更新日:2025年4月2日
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この曲は、気持ちを奮い立たせるような上行系のモチーフと、ため息をつくような下行系のモチーフが交互に現れる構成となっています。それぞれの音の間を大切にしながら、音程の変化をしっかりと感じて演奏することが求められます。例えば、アウフタクトの「ド」から1小節目1拍目の「ラ♭」への6度の跳躍は、単なる音の移動ではなく、上昇するエネルギーを十分に感じ取りながら表現しましょう。Lentoのゆったりとしたテンポの中で、音と音の間に込められたエネルギーの流れをじっくり味わい、丁寧に弾くことが大切です。

9小節目からはfで、バス音が低く鳴り、音楽はより深い悲しみを帯びていきます。深い呼吸を意識しながら演奏するとよいでしょう。

17小節目の中間部では、左手がメロディーを担います。チェロのような豊かで深みのある音を目指し、力強さとしなやかさを兼ね備えた響きを作ることが重要です。右手は四分音符の刻みが中心となりますが、テヌート・スタッカートがついた音と、21小節目以降の何もついていない四分音符とを区別することで、音楽に表情の変化をつけることができます。テヌート・スタッカートの音は少し重みを持たせ、着いていないものはやや軽めに弾くことで、旋律の流れが自然になり、バランスの取れた演奏につながります。

曲全体を通して、ワルツの優雅な流れを保ちつつ、悲しみやためらいを表現するように演奏することが大切です。一つ一つの音の意味を感じながら、内面的な感情がにじみ出るような響きを心がけるとよいでしょう。

執筆者: 杉浦 菜々子

演奏のヒント : 大井 和郎 (995文字)

更新日:2018年3月12日
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楽譜

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