この曲を演奏するにあたり、2つ考えることがあります。1つ目は同じフレーズが繰り返されるときの強弱の変化を付けることです。例えば、3小節目と4小節目では、同じフレーズですが、4小節目のフレーズはオクターブ下で書かれていますね。このような場合、楽器のアンサンブルで、異なった楽器編成が2つ目を演奏する、または楽器の数が少なくなった、というような理解で演奏します。無難な変化の付け方としては、2つ目の方を1つ目よりも弱く弾いてあげると良いでしょう。
6小節目と7小節目、19小節目と20小節目も同じです。
もう1つは調の変化により、カラーを変えていくことが重要です。前半(1~12小節間)、冒頭はE-durから始まり、h-mollに転調し、次にH-durに転調します。奏者はどの調がどの調よりも強いとか弱いという取り決めをして、その調によって音色を変えて下さい。
後半(13~25小節間)、E-durから始まり、cis-mollに転調し、再びE-durに戻り、e-mollに転調し、21小節目より最後まで再びE-durに転調します。これらの調も前半同様、カラーを変えます。