三部形式である。
A[a(1から8小節)+a1(9から16小節)]
B[b(17から24小節)+b1(25から32小節)]
※32小節目でダ・カーポとなりA楽節に戻り16小節で終結となるので、A→B→Aで三部形式となる。
主調はト長調。A楽節では左手が旋律線を右手が伴奏として2、3拍を演奏する。伴奏は三和音ではなく、二つの四分音符による2音の重音である。このため、重々しいものではなく、また、弱拍に配置されていることからも軽いタッチでの表現が想定されている。テンポ感としてはTempo di valse(ワルツのリズムにのって)と指示されているため、2小節を一つと捉えた実質6拍子感覚で考えると良い。
B楽節では左右の役割が逆転し、右手が旋律線を、左手が伴奏を演奏する。調性は属調ト長調に転調する。A楽節のように4小節間での長いスラーは見られず、2小節間において倚音が和声音によって解決される特徴を持つ旋律線が進行する。