バッハ : 第19番 前奏曲とフーガ 第19番 フーガ BWV 864 イ長調
Bach, Johann Sebastian : Prelude und Fuge Nr.19 Fuge Nr.19 A-Dur
作品概要
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:2分10秒
著作権:パブリック・ドメイン
ピティナ・ピアノステップ
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楽譜情報:2件解説 (1)
演奏のヒント : 大井 和郎
(786 文字)
更新日:2023年7月17日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (786 文字)
このフーガについて、気をつけることと目指すことをお伝えします。まずこのフーガはペダルを使った場合とても濁りやすいフーガです。ペダルの濁りは避けたいので、ペダルは最小限に留めて下さい。特に16分音符が並ぶ箇所は気をつけて下さい。
このフーガのテーマは、ある音から始まり上行してオクターブ上まで上がり、そこから少し下行するテーマになります。4度上がり3度下がり4度上がり3度下がりを繰り返しますので、オクターブ上の音に方向性を向け、少し音量を上げていき、下行したら音量を下げれば良いでしょう。このテーマが実は多くの場所に点在します。そして不完全なテーマも多くあります。
テーマの最初の音は8分音符1つで、そこから8分休符3つ分が休みとなります。しかし少し
やっかいな事が起きます。例えば4小節目から始まるバスのテーマに注目して下さい。4小節目の1拍目Aから始まり、6小節目の最初のバスの音、Eで終わります。テーマが終わったのですから、本来は小さな音で終わりたいところなのですが、実はこの6小節目のEが次のテーマの始まり(同じくバス)でもあるのです。そして全てのテーマの始めは出来ればはっきりと聴かせたいところですので、そのジレンマに悩むところです。
テーマはもしかしたら1小節目1拍目から始まり、2小節目の最後のソプラノDisがテーマの最後の音としてしまうのであればそれはそれでテーマの処理は楽になりますが、Disで終わるのものも何か不自然な気もしますね。この辺りは奏者が判断して、テーマはどこまでにするかを決めて下さい。
あと、このフーガのテンポなのですが、あまりにも速すぎるテンポだと、テーマの最初の8分音符がスタッカートのように短くなります。ここからは筆者の好みの問題ではあるのですが、テーマの最初の音は少しテヌート気味にしたいところですので、速すぎるテンポは避けたいところです。
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