作品概要
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:基礎2 基礎3 基礎4 基礎5 応用1
楽譜情報:8件解説 (3)
【概要】 : 土屋 駿也
(260 文字)
更新日:2022年6月23日
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【概要】 : 土屋 駿也 (260 文字)
L.モーツァルト(1719-1787)が娘ナンネルのために作曲した「ナンネルの楽譜帳」を、息子でありナンネルの弟であるW.A.モーツァルトに弾かせた所、6歳という若さにして見事に演奏しただけでなく作曲までしたという逸話が残っている。
メヌエット KV 2 はW.A.モーツァルト少年がこの時作曲したものであり、父 L.モーツァルトが「ナンネルの楽譜帳」に楽譜を書き残したとされている。
和音がなく2声のような作りになっているが、g-mollへの転調や偽終止によるフェルマータなど、和声進行の理解と表現が求められる曲である。
解説文 : 熊本 陵平
(832 文字)
更新日:2025年2月28日
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解説文 : 熊本 陵平 (832 文字)
三部形式
主題提示A[a(1から4小節)+b(5から8小節)]
展開B[c(9から12小節)+d(13から16小節)]
主題再現A1[a1(17から20小節)+a2(21から24小節)] である。
主調はヘ長調。主題そのものは1から4小節。その後に様々な形で主題が展開されてゆくが、冒頭1小節での二つの八分音符が3度上に上行し(f→a)、後6度下行し(a→c)、四分音符c音が繰り返されるというモティーフが中心となる。
このモティーフはいかにもメヌエットらしいもので、2と3拍目の四分音符2つによって3拍子の感覚が強調され、メヌエットの舞曲としての動作を想起させる。もしワルツであるならば恐らく2拍目は四分音符ではなく二分音符で3拍目まで2拍分伸びる形の方がワルツとして表現しやすい。
1から4小節は全体的に下行していく流れで、5から8小節はそれに反して上行していき、半終止を迎える。
展開Bでは9から12小節でト短調に転調する。ト短調において、属和音から始まる不完全和声カデンツである。その後13小節から主調ヘ長調の属7和音から始まる。2つの小楽節はいずれも属和音から始まる不完全和声カデンツで、構成として和声進行から旋律の動きまで全く同じであるが、前半部はト短調、後半部はヘ長調と調性が異なる。
17小節から主題が再現される。1小節目と19小節目の違いは1小節目がバスに主音が配置されているのに対して、19小節目では和声音第3音が配置されて和声的に第一転回形になっている点である。実はこのように主題の再現で第一転回形を配置されることは、バッハのインヴェンションでもよく見かける。20小節にて偽終止。その後改めて主題が提示され終結する。
解説 : 大井 和郎
(558 文字)
更新日:2025年5月30日
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解説 : 大井 和郎 (558 文字)
気をつけたいのは非和声音の存在で、曲中6箇所あります。いずれも稽留音になります。4小節目、8小節目、12小節目、16小節目、20小節目、24小節目の1拍目2分音符になります。そしてこの非和声音の3拍目が解決音で、4分音符で書いてあります。絶対にやってはいけないこととして、解決音の方が非和声音よりも音量が大きかったり、あるいは、非和声音も解決音も両方同じ音量になってしまうことです。これらの非和声音は、20小節目を除き、左手は下行していますので、右手と同様、音量を落として行きます。
その他、9〜12小節間、13〜16小節間は、表情を変えてください。そして、出来る事であれば、17〜20小節間と、21〜24小節間の表情も変えてください。この2つのフレーズの決定的な違いは、それぞれのカデンツの部分にあります。20小節目、版によってはフェルマータが付いているものと付いていないものがありますが、この20小節目の非和声音はとてもテンションが高い所ですので、17〜20小節間は少し大きめに、21〜24小節間は少し小さめに弾いても良いかもしれません。
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