グルリット, コルネリウス :子どものためのアルバム 18. セレナード Op.140
Gurlitt, Cornelius:Album für die Jugend Ständchen
解説 : 熊本 陵平 (312文字)
変ロ長調、三部形式である。
A(1から8小節)
B(9から16小節)
A(17から24小節)
コーダ(25から31小節)
冒頭主題では3小節にわたって同じ主和音が維持されハーモニックスピードが緩やかで大らかな雰囲気が感じられる。左手伴奏は8分音符3連符であるが、高い音域にあってピアノの楽器としての音色から考えて柔らかで軽やかさが求められる。それを後押しするようにデュナーミク表記はピアノで、ドルチェ(=愛らしく)の指示が書かれてある。楽節Bは2小節ごとのか下行するゼクエンツから1小節単位での上行するゼクエンツへと変化する。21小節から準固有和音が使われることで美しい響きの展開を見せ、やがてperdendosiで穏やかに終結する。
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