ジョラス 1926 Jolas, Betsy
解説:齊藤 紀子 (534文字)
更新日:2008年10月1日
解説:齊藤 紀子 (534文字)
フランスの作曲家。詩人でジャーナリストの父親と翻訳家の母親のもとに生まれた。父親は雑誌『Transition』の創刊者でもあり、ジョラスは幼い頃からジョイスやヘミングウェイ、マティス、ヴァレーズらと顔を合わせることのできる環境にあった。10代の半ばで家族と共にニューヨークに移り、リセ・フランスとベニントン・カレッジで学んだ。ベニントン・カレッジでは、音楽理論やオルガン、ピアノを学んでいる。この頃に、デッソフ合唱団に歌や伴奏で参加したことが、ルネサンス期の音楽にふれるきっかけとなった。帰国後も、フーガや楽曲分析、作曲を学んだ。楽曲分析はメシアンに、作曲はミヨーに師事している。活動の拠点はフランス放送協会におき、その後はパリ音楽院のメシアンの助手を経て教授まで昇格した。
ジョラスの作品は、声楽の書法の探求によるものが多い。『声と音楽(Voix et musique)』(Bulletin de la Societe francaise de philosophie)という講義録も出版されている。
ブザンソンの若手指揮者のためのコンクールの選外1位、シカゴのコプリー財団賞、フランス語圏作曲家のためのフランス放送協会賞、アメリカ芸術文学アカデミー賞など受賞暦もある。
執筆者:
齊藤 紀子
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