
解説:齊藤 紀子 (480文字)
更新日:2008年9月1日
解説:齊藤 紀子 (480文字)
スイスのジュネーヴに生まれ、アメリカ合衆国で活躍したユダヤ人の作曲家。ユダヤに縁のある民謡や宗教を直截的に使用するのではなく、その精神に基づく音楽を志した。《ピアノとオーケストラのための交響的協奏曲》(1947-1948)やピアノを含む室内楽作品を手がけている。
生地のジュネーヴでジャック=ダルクローズから音楽の手ほどきを受け、ブリュッセル音楽院でヴァイオリンをイザイに、作曲をラッスに師事した。その後、フランクフルトのホッホ音楽院に入学してクノールにも師事し、ミュンヘンではテュイルにも学んでいる。パリやスイスで作品を発表していき、1915年にはジュネーヴ音楽院の教授に就任した。その翌年には渡米し、自作の指揮と創作を続けながら各地の音楽学校で音楽の指導にあたった。1930年代には一時期スイスに帰国していたこともあったが、ファシズムの反ユダヤ政策の激化に伴い、再びアメリカに戻ってきた。年を経るごとに音楽に現れるユダヤの精神は色濃くなっていき、セッションズやコープランド、バーンスタインらユダヤ人作曲家のみならず広くアメリカの現代音楽作曲家に影響を与えた。
執筆者:
齊藤 紀子
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作品(14)
ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) (1)
協奏曲 (4)
ピアノ独奏曲 (3)
曲集・小品集 (5)
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