西澤 安澄 Nishizawa, Azumi
プロフィール (1491文字)
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西澤安澄は国際的に評価を得ている数少ない若手日本人ピアニストのひとりである。現在スペイン音楽の解釈においては本場で高い評価を得ており、真のスペインを表現できる数少ない音楽家として現地で認められた唯一の日本人音楽家である。桐朋学園女子高等学校音楽科を卒業、同大学にて神谷郁代、岡本美智子、池田素子に学ぶ。その後フランスの巨匠・名教授として高名なドミニック・メルレにその才能を見出されて、ジュネーブ音楽院大学院にて師の薫陶をうけた。2002年に同音楽院のヴィルテュオジテ(演奏家コース)を満場一致の一等賞で卒業後、スペインを代表するピアニストで名教授のホアキン・ソリアノに招かれ拠点をマドリッドへ移し世界各国で活発な演奏活動を開始。フランス、イタリア、スイス、スペイン、ポルトガル、日本、中国の主要な音楽ホールにてリサイタルを行った。
日本でのコンサートツアーの他、世界の音楽祭や演奏会シリーズにも定期的に招待されている:ジュネーブ芸術協会の定期演奏会シリーズ(スイス)、パリ・ショパン・フェスティバル(フランス)、京都千夜一夜音楽祭(日本)、ヴィチェンツァ春の音楽祭(イタリア)、ロス・クラシコ・デ・ベラノ・エン・マドリッド(スペイン)、トーレシユダ音楽祭(ウエスカ、スペイン)、ローブレス音楽祭(スペイン)その他多数。2008年、京都清水寺でクラシック音楽の演奏会としては開帳後初めての奉納コンサートを開催、スペイン・グラナダ大音楽堂の杮落としのためのリサイタルを行う等さまざまなシーンにおいてソリストとして活躍している。2010年6月に行ったローマでの演奏会はRAI(イタリア国営放送TV)とCANAL10に録画、繰り返し放映されるなど世界各国での活発な活動を評価され、2010年インターネット音楽祭で文化親善交流賞を受賞した。
西澤安澄はソロ活動と並行して室内楽のジャンルにも力を入れており、室内楽奏者としても高い評価を得ている。これまで名門、スイスロマンドオーケストラのトッププレーヤーで編成されたスイスロマンド・木管クインテットとの日本ツアー、アッサイ弦楽四重奏団、また世界の一流アーティストとの共演:トランペット奏者のG・アルメイダとのデュオや、ヤマハ・アーティストとして、サックス奏者の須川展也と行ったヨーロッパの主要都市(パリ、ロンドン、マドリッド、ミラノ、ベルリン、ケルンその他)でのコンサートツアーは大好評を博した(2009)。その他バロック時代の室内楽にも興味を示しており、バロックフルート奏者のマリアノ・マルティンと共にグループ・エクストラヴァガンツァのコンサートプロジェクトにはチェンバロを用いてコラボレートしている。
2010年春には、スペインの名門レコードレーベルVERSOより「マヌエル デ ファリャ ピアノ作品全集」をリリース、スペインが世界に誇る偉大な作曲家ファリャの数少ない、そして初めての本格的なピアノ曲全集CDを造る歴史的プロジェクトとして、ファリャの遺族、スペイン精鋭の音楽学者らの積極的な応援のもと、異例の日本人のピアニストとして起用され、また西澤のスペインでの幅広いユニークな活動が評価されてハイネケン社初のクラシック音楽へのスポンサーシップを得るなど二重の快挙となった。スペインはじめ各国で販売、好評を得ている。
2003年、映画「福耳」(宮藤官九郎、田中邦衛主演)出演、演奏。2004年、上海師範大学非常勤教授。2006年よりヤマハ・スペイン・ポルトガル専属アーティストとして各地でコンサート、マスタークラスを行っている。
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