作品概要
作曲年:1949年
楽器編成:ピアノ合奏曲
ジャンル:ワルツ
総演奏時間:2分20秒
著作権:保護期間中
解説 (2)
総説 : 平野 貴俊
(323 文字)
更新日:2018年3月12日
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総説 : 平野 貴俊 (323 文字)
1949年に作曲された2台ピアノのための小品。オーリックは以前にもこの編成の作品を1つ書いているが(《書籍愛好》)、出版された2台ピアノ作品としてはこの《ワルツ》が最初である。楽譜が刊行されたのは1955年、初演はさらに後になって1968年4月21日、ニューヨークのホテル「ザ・ピエール」で、アーサー・ゴールドとロバート・フィッツデールによって行われた。
序奏(8小節、8分の12拍子)の後、4分の3拍子のワルツとなり、高音域の装飾を伴いながら旋律がゆったりと歌われる。テヌートの付いた旋律には「やさしく押さえて doucement appuyé」という指示がある。若干動きを増す中間部を経て、煙が徐々に消えていくような浮遊感を漂わせながら終わる。
成立背景 : 平野 貴俊
(412 文字)
更新日:2018年3月12日
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成立背景 : 平野 貴俊 (412 文字)
献呈されたアーサー・ゴールド Arthur Gold(1917~1990)とロバート・フィッツデール Robert Fizdale(1920~1995)は、50年近くにわたって活動したアメリカのピアノ・デュオである。彼らは多くの作曲家と交流したが、フランスではとりわけ六人組の一部と知己を得た。1948年の初のヨーロッパ・ツアーで、2人はタイユフェール、プーランク、オーリックと出会い、とりわけプーランクは彼らを「ボーイズ」と呼んで交友を深めた。
プーランクの《シテール島への船出》(1951)、《2台ピアノのためのソナタ》(1952~1953)、《エレジー》(1959)は、このデュオのために書かれた作品である。オーリックが《ワルツ》の次に作曲した2台ピアノ作品、《パルティータ》(1953~1955)も彼らによって演奏されている。六人組では、プーランク、オーリック、タイユフェールのほか、ミヨーが2人に作品を献呈している。