フォーレ :ヴァルス=カプリス 第2番 変ニ長調 Op.38
Faure, Gabriel:Valse-caprice No.2 Des-Dur Op.38
執筆者 : 齊藤 紀子 (269文字)
フォーレの親しい友人の作曲家ボルド=ぺーヌの夫人に捧げられている。
変ニ長調4分の3拍子。、アレグロ・モデラートで開始し、ウン・ポコ・モッソ、ピウ・モッソ・ポコ・ア・ポコと次第にテンポが速められていく。そして、異名同音の同主短調にあたる嬰ハ短調に転じる部分では、モルト・ピウ・レントとなる。この部分はメロディーと和音から成るコラール的な響きとなり、それまでの、8分音符が鍵盤上を駆け巡るような曲想とは対照的である。その後、ウン・ポコ・ピウ・アニマートの部分では、変ニ長調に回帰する。ふいの転調や意表をつくような和声の解決方法が印象的な作品。
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