ペヤチェヴィチ :無言歌 ハ長調 Op.5
Pejačević, Dora:Chanson sans paroles C-Dur Op.5
解説 : 西井 葉子 (326文字)
1898年、13歳頃の作品。《舟歌》Op. 4、《蝶々》Op. 6、《メヌエット》Op. 7、
《即興曲》Op. 9(a)、《無言歌》 Op. 10とともに、《6つのピアノ小品集(Sechs Klavierstücke)》として、1902年ブダペストの出版社ハルモニア(Harmonia)から出版された。これら初期の作品には、メンデルスゾーンの無言歌集や、グリーグの叙情小曲集、チャイコフスキー、シューマンの小品などのロマン派の作曲家達の影響が顕著に感じられる。いずれの作品も、とてもシンプルでナイーブな作風の中に、ドラの透き通るような若く瑞々しい感性が光っている。
この《無言歌 Op. 5》も、朝の光が部屋の中に射し込むような、明るく穏やかな曲である。
無言歌
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