ドビュッシー : 子供の領分 ゴリウォーグのケークウォーク
Debussy, Claude Achille : Children's corner "Golliwog's cakewalk"
作品概要
解説 (1)
解説 : 林川 崇
(963 文字)
更新日:2019年4月18日
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解説 : 林川 崇 (963 文字)
ゴリウォーグのケークウォーク
「ゴリウォーグ」とは、イギリスの児童文学者フローレンス・ケイト・アプトン(Florence Kate Upton 1873~1922)が、1895年に「2つのオランダ人形とゴリウォーグの冒険(The Adventures of two Dutch dolls and a Golliwogg)」で発表した黒人のキャラクター。「ケークウォーク」とは19世紀末にアメリカの黒人の間で誕生した踊りで、コンテストの優勝者にはケーキが与えられたことからこの名が付いたとも言われている。
アメリカのポピュラー音楽を素材とした曲を作った人は、19世紀にもゴットシャルクのようにいたことはいたが、それらは、20世紀になってからヨーロッパの音楽に大きな影響を与えた。この曲はその最初期の例の一つだろう。
譜例は実際の当時のケークウォークの例である。
ケークウォークの例(Abe Holzmann : “Smoky Mokes” Cake Walk and Two Step, New York : Feist and Frankenthaler, 1899より)
〈ゴリウォーグのケークウォーク〉第10~14小節(赤枠はトリスタン和音か?)
中間部には、ワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲からの引用があり、Cédez(次第に遅く)、avec une grande émotion(大いなる感動を持って)という指示が書かれている。初演を弾いたバウアーの回想によれば、ドビュッシー本人から「ワーグナーからの引用に注意するように」と言われたようである。当時すでに反ワーグナーでもあったドビュッシー自身の弾いたピアノ・ロールからは、このフレーズが出てくる度に大きくテンポを落とし、誇張気味に表現したことも窺える。なお、偶然か意図的かは不明だが、主題開始部の和声も、トリスタン和音と異名同音の関係になっている(上記譜例参照)。
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲冒頭(赤枠はトリスタン和音)
〈ゴリウォーグのケークウォーク〉第58~67小節
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