1960年代から1980年代にかけてイージーリスニング界の頂点に君臨したポール・モーリアの代表的な6曲をピアノ連弾用にアレンジしたアルバム。決定版というべき過不足のない選曲がまずすばらしく、クラシックとジャズの両方に明るかったはじひろし氏の洗練されたアレンジセンスも光る。はじ氏自身の前書きからも、氏が連弾の本質を深く理解され、高い意識で編曲にあたったことがうかがえる。硬質で流麗なサウンドを特徴とするポール・モーリア自身の最もオーセンティックなバージョンをベースとする。必要なことを外さずやり、余計なことは何一つやらないはじ氏のアレンジは見事の一言。何回弾いても飽きがこない。ポール・モーリアは全世界で聴かれ「帝王」の異名で親しまれた人であった。ある一定以上の世代にはこの上もなくなつかしいメロディの宝庫は、若い世代にもぜひ新たに出あって楽しんでいただきたい。

第1曲 アイ・ライク・ショパン I Like Chopin (Music by Gazebo and P. L. Giombini) 2/2 D minor 四分音符=108

第2曲 オリーブの首飾りEl Bimbo (Music by C. Morgan) 4/4 B minor 四分音符=112

第3曲 恋はみずいろ L’amour Est Blue (Music by A. Popp) 2/2 A minor 四分音符=104

第4曲 涙のトッカータ Toccata (Music by G. Rolland) 2/2 B minor 四分音符=126

第5曲 蒼いノクターン Nocturne (Music by P. Mauriat) 2/2 D flat major 四分音符=108

第6曲 エーゲ海の真珠 Penelope (Music by A. Alguero) 4/4 G minor 四分音符=116