ヴァイン, カール 1954 Vine, Carl
解説:オーストラリア音楽センター (866文字)
更新日:2010年1月1日
解説:オーストラリア音楽センター (866文字)
カール・ヴァインは20曲をこえる舞踏音楽の作品が高く評価され、はじめはその分野の作曲家としてオーストラリアで名声を得た。現在のヴァインの作品表には、6つの交響曲と6つの協奏曲、映画やテレビ、劇作品のための音楽、電子音楽、そして数多くの室内楽作品が列挙されている。基本的には現代における「クラシック」音楽の作曲家ではあるが、一方でオーストラリア国家の編曲や、1996年アトランタ・オリンピックの閉会式における2000年シドニー・オリンピック紹介部分の音楽担当など、幅広い仕事を行っている。
パース生まれ。西オーストラリア大学においてピアノをステファン・ドーナン、作曲をジョン・エクストンに師事した。1975年にシドニーに移住後、数十年にわたりフリーランスのピアニストとして活躍し、また多くの室内楽や劇場、舞踏団のために作曲している。
ヴァインの代表作には、『神話』(2000)、『ピアノ・ソナタ』(1990)、シドニー・ダンス・カンパニーのための『ポピー Poppy』 (1978)、マイケル・キーラン・ファーヴェイのために作曲した『ピアノ・ソナタ第二番』(1997)、西オーストラリア交響楽団のために作曲した『合唱交響曲第六番』(1996)がある。彼の交響曲はいずれもシドニー交響楽団の演奏によりABC Classics『カール・ヴァイン 交響曲全集』で聴くことができる。その他の管弦楽作品も同レーベルより発売されており、また室内楽の大半もTall Poppies Recordsから発売されている(TP013, TP120)。
2000年よりヴァインは世界最大の室内楽団であるムジカ・ヴィーヴァ・オーストラリア Musica Viva Australiaの音楽監督として就任している。最近の作品には、エマニュエル・ポーとオーストラリア室内管弦楽団のための『パイプ・ドリームス Pipe Dreams』、スティーヴン・イサーリスとシドニー交響楽団のために作曲した『チェロ協奏曲』、タカクス弦楽四重奏団のための『弦楽四重奏曲第四番』がある。
作品(8)
ピアノ独奏曲 (4)
ソナタ (3)