
解説:飯田 有抄 (537文字)
更新日:2010年1月1日
解説:飯田 有抄 (537文字)
オーストラリアの作曲家、ピアニスト、音楽学者。1934年、中国北部の天津で、ユダヤ系ロシア人の両親の元に生まれる。1951年に家族と共にオーストラリアへ移住。翌年からシドニー音楽院でピアノを学んだ後、E.ペトリに師事するためサンフランシスコへ渡り、この頃作曲も始める。1961年にオーストラリアに戻り、クィーンズランド音楽院、キャンベラ音楽学校、オーストラリア国立大学にてピアノ、音楽学、作曲等の教鞭を取る。
スィッツキーは、ショパン、リスト、アントン・ルービンシュタイン、ブゾーニといった19世紀から繋がるコンポーザー=ピアニストの伝統を引き継ぐ立場にある。自作品の作風は、セリアリスム的手法、分厚いテクスチュア、対位法的な処理等が特徴的。また二重鍵盤ピアノなどの特殊楽器や異色な楽器の取り合わせのための作曲も行う。音楽学者としての仕事には、ブゾーニ研究が上げられる。一方、オーストラリアの音楽作品を体系的にまとめる作業に多大なる尽力を注いでいる。シリーズ物として発表されている数多くの録音や、Australian Piano Music of the Twentieth Century (2005年、Praeger Pub社)などの著作はこの分野の大変重要な資料である。
作品(24)
ピアノ独奏曲 (7)
曲集・小品集 (4)
幻想曲 (9)
ピアノ合奏曲 (2)
その他 (2)