
解説:宮本 優美 (644文字)
更新日:2007年5月1日
解説:宮本 優美 (644文字)
オーストリアのピアニスト、作曲家、教師、指揮者。存命中はヨーロッパ最大の作曲家の一人と評され、またおそらく最高のピアニストであった。
4歳で楽譜を読み、5歳でヴァイオリン、6歳でピアノを演奏する神童であった。8歳でウィーンに移り、モーツァルトにピアノを師事した。
88年にモーツァルトと別れ、父とともに長期の演奏旅行に出発する。父子はプラハ、ドレスデン、ベルリン、ゲッティンゲン、カッセル、ハノーヴァー、ツェレ、ハンブルク、キール、リューベック、コペンハーゲン、オーゼンセなどを回り、1790年からはイギリスで生活した。
フランス革命後の混乱によりフランス訪問を断念し、オランダとドイツを経由して93年にウィーンに帰還。アルブレヒツベルガーに対位法を、サリエリに声楽作曲法、美学、音楽哲学を師事。95年にはハイドンにオルガンを習う。またこの時期、ベートーヴェンに出会う。
1804年よりアイゼンシュタットにてエステルハージ侯の楽士長を務める。11年にウィーンに戻り作曲家として活躍、その後ピアニストとしての活動も再開し、ドイツ演奏旅行により名声を得る。また経済的安定を求め、シュトゥットガルト、ワイマールの楽長を歴任。ワイマールでは厚遇を受け、ゲーテにも出会う。
20年代にはロシアやポーランドでも演奏し、ピアニスト、教師、作曲家として最も多忙な時期を迎えるが、30年代にはその名声も下降線をたどる。1837年ワイマールにて没。ウィーンではフンメルの死を悼み、モーツァルトのレクイエムが演奏された。
作品(108)
ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) (4)
協奏曲 (9)
ロンド (4)
ピアノ独奏曲 (18)
ソナタ (7)
ロンド (7)
曲集・小品集 (9)
幻想曲 (6)
変奏曲 (21)
種々の作品 (11)
ピアノ合奏曲 (5)
室内楽 (3)